• 2025.06.26
  • #家づくりコラム

床暖房と低温やけどの危険性・予防策と対処法

床暖房と低温やけどの危険性・予防策と対処法

床暖房の温もりは、冬の寒さを忘れさせてくれる快適さをもたらします。
しかし、その一方で、低温やけどのリスクも潜んでいることをご存知でしょうか?
知らず知らずのうちに、身体の一部が長時間高温の床に触れてしまい、気づかないうちにやけどを負ってしまう可能性があるのです。
小さなお子さんやご高齢の方、また、疲労が溜まっている時などは、特に注意が必要です。

今回は、床暖房と低温やけどの関係性について、具体的な対策と共に解説します。
安心して床暖房を利用するための知識を、ぜひ身につけてください。

床暖房と低温やけどのリスク

低温やけどとは何か

低温やけどとは、44℃~50℃程度の比較的低い温度の熱源に、長時間接触することで起こるやけどです。
一般的な火傷とは異なり、痛みを感じにくい場合も多く、気づいた時にはすでに深い火傷になっているケースも少なくありません。
そのため、治癒に時間がかかり、やけど痕が残る可能性も高いのです。
特に、寝落ちなどにより、長時間同じ体勢で床暖房に接している場合にリスクが高まります。

床暖房の種類によるリスク差

床暖房には、電気式と温水式があります。
電気式床暖房は、床面が高温になりやすいのが特徴です。
そのため、長時間接触すると低温やけどのリスクが高まります。
一方、温水式床暖房は、床面温度が比較的低く安定しているため、低温やけどのリスクは電気式に比べて低いと言われています。
ただし、温水式であっても、設定温度が高すぎたり、長時間同じ体勢でいると、低温やけどを起こす可能性はゼロではありません。

低温やけどの症状と原因

低温やけどの初期症状は、赤みやかゆみ、軽い腫れなど、軽い火傷と似た症状です。
しかし、時間が経つにつれて、水ぶくれができたり、痛みが増したり、ひどい場合は皮膚が壊死することもあります。
原因は、44℃~50℃程度の熱源への長時間接触です。

床暖房以外にも、湯たんぽやカイロ、熱いお風呂なども低温やけどの原因となります。
特に、乳幼児や高齢者、皮膚感覚の鈍い方などは注意が必要です。

床暖房の安全な利用と予防策

適切な設定温度の選び方

床暖房の設定温度は、室温や個人の体感、そして何より安全性を考慮して設定することが重要です。
一般的には、温水式床暖房の場合は38℃程度、電気式床暖房の場合は、低温やけどのリスクを避けるため、できるだけ低い温度に設定することをお勧めします。

設定温度は、こまめに確認し、必要に応じて調整しましょう。
お子さんや高齢者がいる家庭では、特に注意が必要です。

低温やけどの予防策

低温やけどを予防するためには、床暖房の上に長時間直接肌を触れないようにすることが大切です。
カーペットやラグを敷いたり、厚手の靴下やパジャマを着用したりすることで、床との直接接触を避けられます。

また、床暖房を使用中はこまめに休憩を取り、同じ体勢を長時間続けるのを避けましょう。
特に、小さなお子さんや高齢者は、こまめな様子確認が必要です。
疲労が溜まっている時などは、床暖房の使用時間を短くしたり、使用を控えたりするのも良いでしょう。

低温やけどの応急処置

低温やけどを起こした場合は、まず熱源から離れ、患部を冷水で冷やしましょう。
冷やす時間は、15~20分程度が目安です。
その後、清潔なガーゼなどで患部を覆い、病院を受診しましょう。

自分で判断せず、医療機関に相談することが重要です。
重症の場合は、適切な治療が必要です。
自己判断による処置は、かえって症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

まとめ

床暖房は快適な生活を送るための便利な暖房器具ですが、低温やけどのリスクを理解し、適切な対策を行うことが重要です。
電気式よりも温水式の方が低温やけどのリスクは低いですが、いずれの場合も設定温度や使用時間、そして直接肌が触れないよう工夫することが大切です。

小さなお子さんや高齢者など、特に注意が必要な方がいる家庭では、こまめな確認と安全対策を徹底しましょう。
低温やけどは、早期発見と適切な処置が重要です。
少しでも異常を感じたら、すぐに医療機関に相談することをお勧めします。

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